今年の直播圃場で、ドローンと衛星データを活用した可変施肥に挑戦しました。
なぜ可変施肥なのか
直播栽培では、圃場の場所ごとに発芽・初期生育のバラつきが出やすく、その後の追肥タイミングや量が収量に大きく影響します。従来は一律量での施肥が一般的でしたが、可変施肥では「必要な場所に、必要な分だけ」投入することが可能です。


写真ではあまり分かりづらいですが、穂が出ていない場所からすでに穂が出来上がって倒れかかっている場所まであり、生育が様々になっています。
今回の取り組み
- 圃場データの取得
ザルビオから生育状況を取得し、植生指数から生育ムラを可視化。 - 施肥マップの作成
衛星データをもとに、投入量を設定。 - 可変施肥ドローンによる散布
SDにデータをダウンロードし、プロポから施肥データを呼び出して散布を行いました。
実際の散布
今回は追肥として尿素を散布しました。
下の開度(中国語では倉口)を見てみると、色が黄緑から水色にかけては散布量が多く、色が青色から紫色につれて開度が減り、散布量が瞬間的に変化していることが分かります。
今後の展望
今回の試験はまだ一例で課題も多くありますが、直播栽培との組み合わせにより、「コストを抑えながら収量・品質を両立する農業」への可能性を強く感じました。
次年度以降は施肥パターンの細分化を進め、さらなる最適化を図ります。