このたび、株式会社ユキイプラスは滋賀県東近江市の圃場において、農業ドローンを活用した水稲の直播(じかまき)実証試験を実施いたしました。
直播とは、従来の「苗を植える」田植えとは異なり、種子をそのまま田んぼにまく方法で、作業工程を大幅に簡略化できる新しい農法です。ユキイプラスでは、この直播に対応した鉄黒コーティング種子や新たな資材を用い、DJI社製の農業用ドローン「AGRAS T25」による散布を実施しました。
背景と目的
日本の農業現場では、担い手の高齢化や人手不足が深刻化しており、特に田植えや農薬・肥料散布といった重労働は、大きな課題となっています。ユキイプラスでは、「未来を耕し、共に育む」という理念のもと、ドローンによる省力化・高精度農業の実現を目指し、滋賀県内での本格的な実証に乗り出しました。
期待される効果
今回の実証により、農業ドローンを用いた直播は、これまで田植機や人力によって行っていた播種作業を大幅に効率化できる可能性があることが分かってきました。播種作業そのものが空中から完結するため、作業時間の短縮と人手の削減が期待でき、農作業にかかる負担を大きく軽減します。
また、田植え機の導入が不要となることで、機械設備への初期投資や維持管理コストの削減も実現可能です。高精度な散布が可能なドローンを用いることで、資材の使用量を最適化し、無駄を省いた営農にもつながります。
加えて、苗を管理する時間や体力、田んぼまで持ち運ぶ作業が避けられるため、高齢の農業従事者の負担軽減や、農業に新しく関わる若手人材にとっても魅力的な作業環境の構築に寄与します。地域農業の持続的な発展に向けて、次世代型の省力農業モデルとして、今後のさらなる普及が期待されます。


これまでの苗運びが不要に!
代表コメント
「ドローンを使えば、播種から防除、施肥まで一貫して空中からの作業が可能になります。地域農業を持続可能にするための挑戦として、今後も実証を重ね、技術とノウハウの蓄積を進めていきます」(代表取締役・雪井 将)

今後の展望
本実証を皮切りに他地域でのドローン直播導入を行い、次年度の実装支援を進めてまいります。
