Vol.5 T50でクリンチャーEWを散布しました

― クリンチャーEW × 中量散布でヒエ対策に挑戦 ―

株式会社ユキイプラスでは、DJI製の大型農業ドローン「Agras T50」を使用し、除草剤「クリンチャーEW」を用いた水稲圃場での散布を行いました。

クリンチャーEWは、ノビエ(ヒエ)を中心とした一年生イネ科雑草に高い効果を発揮する除草剤で、近年は0.8〜1.6L/10aのドローンによる少量散布でも使用可能になっています。

しかし現場では、

「薬液が雑草にちゃんと届いているのか不安」
「天候や圃場条件で効きムラが出ることがある」

といった声もあり、「効かせきれない」リスクが常に付きまといます。

そこで今回は、大型機T50の性能を活かし、10aあたり40Lの中量散布で実施
高圧・大量散布可能なノズルにより、液滴を雑草の茎葉へしっかりと届けることで、除草効果を最大化する狙いです。

実際の散布風景

散布量が多くてもT50であれば1フライトで2反の圃場を散布することができます。
その分、ドリフトには注意が必要です。


T50導入のポイント

  • 最大40kgの積載能力 → 中量〜多量散布でも連続飛行が可能
  • 前方・後方にアトマイザーノズルを搭載 → 作物下部や葉裏への薬剤到達率UP
  • 完全自動航行化 → 散布精度・作業効率の両立
  • 急傾斜地・湛水地でも自在に対応 → 水田作業の省力化に最適

今回の試験では、一般的な25L以上/10aと同等の効果を、より少ない水量で狙えるという仮説のもと、T50ならではの分布精度と安定した飛行性能を活かして実施しました。

今後、ヒエの発生抑制状況や枯れ方の変化を経過観察し、T50を用いた中量散布の効果と実用性を確認していきます。


【使用概要】

  • 使用機体:DJI Agras T50
  • 使用薬剤:クリンチャーEW
  • 散布水量:40L/10a 薬液100mL
  • 散布条件:湛水移植水稲(滋賀県内圃場)

ご興味のある方は、ぜひユキイプラスまでお問い合わせください。
現場目線での導入支援・補助金活用のご相談も承っております。

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