~猛暑下でも“効かせる”葉面散布の可能性~
今年も例年にない暑さが続く中、大豆圃場にてユートリシャN(コルテバ社製)の葉面散布を実施しました。
今回の狙いは、猛暑による根からの窒素吸収の低下を“葉からの補給”で補うことです。猛暑が続く今年は、表土が乾きやすく、根の吸収が極端に落ちるリスクが高まっています。それにより窒素不足による葉の黄変や莢数の減少が心配されます。
そのため今回は、「葉からの即効的な栄養補給」としてユートリシャNを活用しました。
ユートリシャNとは?
ユートリシャNは、コルテバ社が開発した葉面散布型バイオスティミュラント資材です。
窒素(N)を効果的に葉から吸収させる設計で、以下のような特長があります:
- 液体タイプで散布適性が高い
- 速やかに葉から吸収される処方
- 根の働きが落ちる高温期や乾燥期にも効果を発揮

散布概要
- 地域:滋賀県東近江市内
- 対象作物:大豆(品種:フクユタカ)
- 散布時期:4〜10葉期(7月下旬)
- 使用機材:DJI T25
散布の方法と注意点
ユートリシャNは以下のように使用しました。
超少量の水量(0.8L/10aなど)の希釈でも散布可能とされているものの、葉面にしっかりかかるよう今回は10L/10aでの散布を行なってみました。
散布設定(実際の使用例)
項目 | 概要 |
---|---|
面積 | 2ha(10aあたり約33g) |
袋数 | 2 |
希釈水量 | 100L/ha(10L/10a) |
使用機体 | DJI Agras T25 |
速度 | 10km/h |
実際の散布の様子
最後に
この後は結莢期〜登熟期にかけての経過を観察し、莢数や粒重への影響、他圃場との比較を確認していく予定です。
ドローンによる葉面散布は、新しいアプローチなのでどうなるかは正直わからないのですが資材の特性を活かしながら、これからも現場での実証を積み重ねていきます。